日本では、65歳以上の高齢者の総人口に占める割合が3割に迫る勢いです。
日本人の平均寿命は伸び、それに伴い様々な社会問題が発生し、周囲には老後不安や老老介護、孤独死と、言葉にするのが憚られるような閉塞感漂うワードが溢れています。
これらを社会全体で解決していくことは急務です。
一方、芸能や文学の道を極める人、各業界で大御所や師匠と呼ばれる人、カリスマ経営者、共働き世帯における祖父母、こういった人々は高齢者であってもそこに明るささえ感じます。
それぞれのコミュニティにとってその高齢者が必要とされ、その高齢者は後輩たちとふれあいながら自分の知見や経験を生かして愛情を注ぐという循環があるからでしょう。
つまり、現在自分の居場所がないと感じている高齢者が何かのコミュニティに関わることは、成熟した高齢化社会を構築する鍵になるのです。
地域の子どもの成長を見守ってもらったり、地域の歴史を守ってもらったり、街の美化であったりと、高齢者の社会参加の場をまず社会全般が積極的に設けるのです。
体力や認知力が落ちても、できることはたくさんあります。
その人の経験や性格によっては、一歩進んで、貧困家庭や要介護者を抱える家庭などを支える取り組みも可能かもしれません。
そして、誰もがいずれは高齢者です。
若いうちはバリバリと働き、子育てに勤しむだけで社会参加に繋がる場合が多いのですが、それが積極的な社会参加でない場合、老後は社会との関わりがなくなる可能性が高いのです。
若い頃から積極的に社会参加しておくことも非常に重要です。